麻は、希恵の閉じている膝を乗せている手と共に開き其処に腕を割り込ませると、希恵がパジャマ代わりに着ているトレーナーを行き成りたくし上げた。
「ぎゃ! ちょっと!」
「何? つか、服掴んでて」
麻は、希恵の気などまるで無視。
希恵の胸の上までたくし上げたトレーナーを掴むように指示した。
希恵は、渋々その指示に従った。実際、恥ずかしいものの嫌な訳では、無かった。
そして、希恵の顔が瞬く間に真っ赤になったのは、言うまでも無い。
麻は、黙ったまま希恵の胸を観察している。
しかし、傍から見れば希恵が麻に胸を見せ付けているような光景だ。
堪えられなくなった希恵は、麻に言い放った。
「っあー! もう! いつまで見てんの? つか、電気消して!」
「はあ? 電気消したら、観察出来ないじゃーん」
恥ずかしがる希恵に、飄々とした態度で麻は答える。
「……っ何それ! じゃあ、小っちゃいのだけでいいから……お願いー!」
希恵は、必死に麻に訴える。因みに、小さいのとは二燭光の事だ。
「めんど」
そう言うと、麻はダルそうに座ったまま腕を伸ばし、電気の紐を掴もうとする。
だが、なかなか掴めない紐に苛立ちを感じ始めた。
仕方なく麻は渋々立ち上がり、紐を掴み何回か下に引くと辺りはオレンジ色の世界が拡がった。
「雰囲気出るー」
「何それー。出てないからっ。ははっ」
「はっ。そんな格好で言ってっと、うけるよ」
麻は、嘲笑うように言う。
「あ!」
希恵は、今自分がどんな格好をしているかをすっかり忘れていた。
「……っていうか、何で胸、観察すんの?」
希恵の顔は、不審な物を見るような眼で麻に訊いた。
「んー、それは――」
元の定位置に座りながら麻は続ける。
「胸ってちゃんと見たこと無いんだもん。いっつも唯ヤってるだけだし」
「はは、そうすか」
希恵は、笑っているつもりだろうが眼が明らかに笑っていない。
この行為をしている時位は、“他の女”の話はして欲しくなかった。
「ねえ、もういいでしょ? かなり恥ずかしい」
希恵の声に、苛立ちを感じる。いや、遣る瀬無さか。
「だーめ」
「……何で?」
「だって、触ってほしい。って思ってるでしょ?」
図星を突かれた。
――もう、大分前に希恵の下腹部は熱を帯びていた。